出てきたのは太っていてヒゲづら、
ホッペに傷が付いていてもおかしくないような、
強面のオッサン一人。
こ、怖い…。
いったいどんな面接をされるのか、
ビビリまくりでイスに腰をかけた。
「こんちわー♪」
か、か、か、軽いぞっオッサン。
しかも、めっちゃカワイイ声だ☆
ハッキリ言って、キモイ。
今では安田大サーカス・クロちゃんという例はあるが、
当時だと「ひっなげしっの花で~♪」くらいか、
まあインパクトだけがものすごーく残った。
そして、交わした言葉はまったく覚えていない。
でも、この会社の面接を通して、
一度も「入ってからなにやりたい?」と聞かれたことがなかった。
マスコミに限らず全部で30社以上も受けたけど、
そんな会社はここだけだった。
このあたりで思ったんだけど、
この局は俺たちの出来不出来よりも、
雰囲気が合うかどうかだけを見ていたんじゃないだろうか。
いまだにその真偽はわからないけど、
確かに俺が面接官をするときはその部分は大きい。
そんなこんなでわけがわからぬまま4次通過。
次はとうとう最終面接となった。
最終面接は社長&役員が相手だ。
前回の最終落ちの悪夢がよみがえる。
いったいなにを聞かれるのやら…。