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放送局の裏の裏。



一方的記事を鵜呑みにするのは間違いだ…の続き

ちょっとバタバタしていて、
先ほどの記事が途中になってしまった。

村上氏が何を言ったかは定かでないし、
彼の人柄を直接知らないので、
スタッフ側から今回の事件を見てみよう。

現場でディレクターをやっていると、
いろんな人に話しかけられたり、
注意をされることもある。
もちろん迷惑をかけることもあるが、
そのときはまず「すいません」から入る。
怒りを感じることもあるが、
それを抑えてロケをうまく回すのがDの仕事だ。

逆にタレントがおかしい場合も、
その暴走を止めるのもDの大事な仕事だ。

今回現場Dが犯した失敗は、
・被害男性への配慮が欠け、事を荒立たせてしまったこと
・村上氏を抑え切れなかったこと
この2点だろうと思う。

それは素直に反省すべきことだし、
迷惑をかけた方々には謝罪すべきだと思う。
ただこの記事の内容には、疑問を感じる点がある。

例えばこれ。
スタッフに囲まれて『監禁』されたとの表現があるが、
それには誤解があるのかもしれない。

記事によると、

「暴言に話し合いをしようとしたが、
前に行こうにもスタッフが(体を)押さえたり、
手を引っ張ったりしてさえぎった」(男性)と、
約10分も“監禁”された。

タレントに近づく人にはいろいろいて、
襲いかかったり、
言いがかりをつけたりするような"変な奴〟もたまに出てくる。
ちなみに俺も、
女性タレントに抱きつこうとした輩を引き離そうとして、
殴られたことが一度ある。

そのため現場で働くスタッフには、
事務所から預かっている大切な商品であるタレントを、
その"変な奴〟から守るという意識が徹底されている。

今回の場合で言えば、
"変な奴〟がタレントに詰め寄っていると見えたのではないだろうか。

先ほどの引用をもう一度。

「暴言に話し合いをしようとしたが、
前に行こうにもスタッフが(体を)押さえたり、
手を引っ張ったりしてさえぎった」(男性)と、
約10分も“監禁”された。

スタッフ側から見ると、
押さえたり、引っ張ったりしなければいけないほど、
切羽詰った状況だったとも読める。
そうだとすると、
村上氏の暴言に激昂した被害男性の勢いが、
スタッフが彼を押しとどめる原因になったということだろう。

そういった被害男性の精神状態や、
スタッフ側の状況に言及していないのは、
公平な記事とは言いがたい。

これは1例ではあるが、そういうことから考えても、
被害男性の視点から書かれたこの文章を、
そのまま受け入れるのは間違いだと思う。

こういった記事を見て感情的になるのは簡単だけど、
少し距離を置いてはじめて、
見えてくるものもあるんじゃないだろうか。
by drive-2-iko | 2005-10-19 00:40 | テレビ
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社会人7年目。放送局に勤務する日常をつづります。

by drive-2-iko
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