2次面接は、俺の苦手な午前中だった。
通勤ラッシュの名残に苦しめられながらも、
なんとかA社に辿りつき、
長蛇ではなくなった受付を済ませる。
さすがに10分の1になっただけはあって、
待機する面々は皆落ち着き払い、
その目には自信がみなぎっている。
「うっひょ~、みんなすごそう・・・。」
ちょっと気押されモード。
そんなにマジになんなくてもいーのにぃ、
と一瞬思うが、
よく考えたら勝負の場でしたな。
はい、スイッチ切り替えます。
待合室でしばし充電すると、
1次面接と違って適度な緊張感に満たされた。
面接会場に通される。
面接官はどこかで見覚えがあるような年配女性と、中堅男性。
こちらは一人。
2次からよーやく話を聞いてくれる体制になったのね。
よっしゃ、やったろか。
持ち時間10分をフルに使って、
やりたいこと、
これまで考えてきたこと、
それをその局で実現したいこと、
などについて〝会話〟をした。
こういった話を聞いてくれる場では、
語るんじゃなくて会話をしよう、
と思っていて、
自分ではなかなかの手ごたえがあった。
いけるんじゃないか…という手ごたえが。
そして最後に、年配の女性から質問があった。
「うちの番組で、よく見るものはなんですか?」