放送局の裏の裏。



2005年 06月 07日 ( 1 )


「立てこもり」ニュース速報

Excite エキサイト : コンビニに立てこもり逮捕 男が店員人質、1時間余

この事件の一報が入ってきたのが11:40ごろ。
報道デスクからの電話だった。

栃木のコンビニに男が立てこもった、
凶器は傘、
情報はそれだけだった。
うちのテレビをはじめ、各局続々と速報を入れ始めていた。
上司は全員席外しで、この情報をラジオで入れるかどうか、
俺に判断を迫られる。
うーん、どうしよう。

結論から言うと、入れなかった。
まず凶器は傘。
刃物や銃器に比べて、大事件になる可能性は薄い。
そして場所は栃木の田園地帯、
ドライに言うと都心ほどのニュースバリューはない。
一番大事なのが「ラジオ」の特殊性。
生活に身近でない情報には、リスナーの反応も良くない。
野次馬的取り上げ方をすべき類の事件なら、
テレビに任せよう。
12時の定時ニュースが迫っていたため、
そっちでいいという判断もあった。

結果論ではあるけれど、
入れなくて良かったと思う。
1時間ちょっとで解決、という拍子抜けの展開で、
入れると逆にかっこ悪かっただろう。
ある局にいたっては発生の速報を入れながら、
解決の速報を端折ったところもあった。
それはダメでしょ。

ニュース速報って、何かあったからといって、
やたらと入れるべきものではないと思う。
下手をすると、オオカミ少年になってしまう。
ここぞというときに入れるから、
視聴者や聴取者が「大変なことがあったんだな」と感じてくれるのであって、
しょっちゅう入っていると「ああまたか」となりかねない。

でもその判断が難しいのは確かだ。
今回はうまいこといったけど、
それはたまたま。
普段からよりニュースに接して、
場数を踏んで感覚を磨くしかない。

人質にされた人に怪我がなかったから言えることだけど、
最近ニュースに対する意識が薄かった俺には、
改めて考えさせられるいい経験だった。
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by drive-2-iko | 2005-06-07 14:44 | 日々の仕事


社会人7年目。放送局に勤務する日常をつづります。